着替えを済ませ、体育館へ向かう。



南先輩が寄って来て、両手を挙げたかと思うといきなりあたしに抱きついてきた。



「ちょっと~!!優愛ぁ♪似合う。可愛すぎっ!!これはいいわぁ。うん。いい、いい♪」



なんて1人で頷いて感心してる。



はぁ・・・・・。



そして、あたしの前に立っていたのは、



ロミオの衣装を着た木下君。



・・・・・!!



その姿を見たあたしは固まったように動けなくなった。



似合うとかそういうレベルじゃない。



カッコイイとかそんなんじゃなくて・・・・・



そこにいたのは『ロミオ』そのものだった。



まるで物語の世界から迷い込んで来たように、



『ロミオ』はそこに立っていた。