『好きだ……好きだよ。ジュリエット』



『僕の声が聞こえるかい?僕はこうして毎日だって会いに来るよ』



『ダメよ…ロミオ。誰かに見られたら…あぁ、私はもうこれ以上あなたを傷付けたくないの……』



『ジュリエット…』



『ロミオ…』



お互いに手と手をのばし、触れ合おうとする2人。



けれど、決して触れ合うことのない2人の距離。



抱き合うことなど許されない2人。



それでもそれ以上に気持ちと気持ちが通じ合う。



距離を越えた深い愛。



愛し合う2人の深い想い。









「いい感じだね」



南先輩がそばに来て、あたしと木下君にそう言った。



「バッチリですよ。本番が楽しみです」



木下君は南先輩にピースをしながら答えた。