いつもならメガネで隠れていた木下君の瞳を無意識に見てしまう。



あまり意識したことなかった木下君の目。



その大きな瞳がじっとあたしを見ていた。



透き通るような目。



真っ直ぐな視線。



なんだかいつもとは違って見えて、木下君じゃないみたいだった。



「すごく似合うと思う。メガネかけてる木下君もいいけどね」



あたしの言葉に反応するように顔を赤くする木下君。



なんだか・・・・・可愛い。



「優に言われるとなんか照れるし……」








それから2人でセリフ合わせを進めた。



ほとんど暗記している木下君は台本を見ずに、



あたしの方を向いてセリフを言っていく。