クレドが食事を済ませた2人分の食器を洗っている間、キリエとクロードは今日会ったばかりとは思えない程楽しそうに話していた。
自分たちの昔話だったり、好きなものの話だったり、まるで随分前からの友人のようだ。
自分自身には決してないコミュニケーション能力に、クレドは呆れにも似た溜め息が出そうだった。
クレドはそんな2人を見て別に嫉妬するわけでもなく、これはこれでキリエにもいい刺激になるのではないかと考えた。
もしこれがヨシュアやトーマのような人間ならば、絶対にここに住まわせることも彼女と仲良くさせることも許さなかっただろう。
クロードが純真そうでフォレストの人間ではないからそれが許せた。
しかしクロードにキリエを独占する権利を譲ったわけではない。
それだけは何がなんでも他人にあげるわけにはいかない。
「で、お前一体何処から来たんだ。クロード」
「えっ」
先程まで自分に話しかけてくる気配がなかったものだからか、クロードはビクリと肩を跳ねさせた。
滑らかそうなその髪を嫌味なほど綺麗に靡かせ、キッチンからこちらを見遣るクレドに振り向く。
決して優しげなものではないその視線に少し怯むも、困ったようにはにかむ。
「僕、イーラ国から来たんだ」
自分たちの昔話だったり、好きなものの話だったり、まるで随分前からの友人のようだ。
自分自身には決してないコミュニケーション能力に、クレドは呆れにも似た溜め息が出そうだった。
クレドはそんな2人を見て別に嫉妬するわけでもなく、これはこれでキリエにもいい刺激になるのではないかと考えた。
もしこれがヨシュアやトーマのような人間ならば、絶対にここに住まわせることも彼女と仲良くさせることも許さなかっただろう。
クロードが純真そうでフォレストの人間ではないからそれが許せた。
しかしクロードにキリエを独占する権利を譲ったわけではない。
それだけは何がなんでも他人にあげるわけにはいかない。
「で、お前一体何処から来たんだ。クロード」
「えっ」
先程まで自分に話しかけてくる気配がなかったものだからか、クロードはビクリと肩を跳ねさせた。
滑らかそうなその髪を嫌味なほど綺麗に靡かせ、キッチンからこちらを見遣るクレドに振り向く。
決して優しげなものではないその視線に少し怯むも、困ったようにはにかむ。
「僕、イーラ国から来たんだ」