―箱根湯本・小田原2番ホーム―
プルルルルル…♪
「只今、急行片瀬江ノ島駅行きが参ります。線路の内側まで御下がり下さいます様、ご協力お願い致します。」
キキィィイィイッ!!
ドンッ―
「きゃあぁあぁあ!!!!!!!」
「誰か!駅員さん呼んで!!」
何が起きたか、、、
分からないまま、、、
私は眠りについた…。
夢を見た…。
女の子と男の子が、手を繋いで歩いて居る。
その女の子は笑顔で楽しそうだった、男の子も同じ。
その男の子は、確か…。
…アレ…誰…だっけ…??
思い出せないまま、私は目を開けた。
「…ここは…病院??」
やだ、私運ばれたんだ。
でも何で…。
ズキンッ―
「痛い…頭が…」
―水沢留花―
私はごく普通の高校生。
ごく普通の女の子。
「…大丈夫??留花」
誰…この人…
ズキンッ―
「…痛っ…い…」
頭が割れそうだ・・・。
「留花、大丈夫…??」
思い出そうとする程…
急激な頭痛に襲われる。
「あの…誰ですか…??」
「…え??なんだよ、冗談がキツいだろっ…??」
冗談??違う、本当に分からないんだよ…。
「…分からないです。」
「…嘘だろ??」
ポタッ―
彼の瞳から涙が落ちた。
何で泣いてるの…―??
「芹澤優希、留花の彼氏だよ…??思い出せよ…」
「…私の、彼氏??」
「そうだよ…」
目の下腫れてる…。
たくさん泣いたのかな??
でも何で…。