「妹が、何か」


一歩前へ出た凌ちゃんが、冷静に警官へ尋ねる。


「店から度々万引きの通報がありましてね。常習だというんで張ってたた所へ……」


警官があたしを見た。


万引きっ……!?


「妹は万引きなんてしていませんが」

「逃げたのが証拠でしょう」


「ハァ……」凌ちゃんは大きくため息を吐くと、優しい笑顔をあたしに向けた。