誰か助けてよ――

胸が苦しくておかしくなりそうになったとき


「詩織っ!」


凌ちゃんの声がした。


視線を遠くにやると、警官の肩越しに凌ちゃんが見えて…


「凌ちゃん……っ」


やっとの思いで声が出た。


駆け寄って、凌ちゃんの後ろに隠れる。