逃げれば逃げるほど追いかけてくる。


警官から逃げられるわけもなく。


「待ちなさいっ!」


腕を掴み、カバンを胸に抱えながら震えているあたしに雷を落とす。


「鞄の中を開けなさい」

「……」

「早く!」