「何? 祥ちゃんが慰めてくれるの?」

生中七杯目──酔いが回ってきたのか、やけに人恋しくなってきた。

「椛さん、飲み過ぎ」

九コ歳上なのをいいことに絡みつく私を、祥ちゃんは慣れた手付きで上手くあしらう。

「そんなことしても無駄。祥ちゃん可愛い~。椛さん、祥ちゃん食べちゃおうかなぁ」

「あ、それは全面的に拒否させていただきます」

夜の誘いを一発で断られ、椛さん一瞬で撃沈。

もちろん本気だったわけじゃない。冗談だよ、冗談。

「椛あんた最近、オッサン化してきてるよ」

麻奈美にまで呆れられしまった私は少しベタつくテーブルに突っ伏すと、そのまま深い眠りについた。