「しかもさぁ、佐々木くんってなかなかかっこよくない??」



「えっ?」

イチゴオレに手を伸ばしかけたあたしの手も、この一言には一瞬止まってしまうほど驚いた。


「わかる!顔何気整ってるし、スポーツ男子ってのがいいよねー!」

「佐々木くんすごくバスケうまいし、次期エースなんて噂じゃん!!」

「梓もったいないよ〜あんないい男をないがしろにするなんて!」




ごく稀だけどあのバスケ馬鹿のことをかっこいいなんて言う物好きな女がいる。


スポーツしてる姿にキュンとくるらしいのだけれど…あたしには全くわかんない。

むしろ暑苦しくてうっとおしいとさえ思う。



…まさかこいつらもそっち側の人間だったとは。


グループの子達に少し呆れつつ、イチゴオレを飲み干して次の体育の準備をしに更衣室へと向かった。