冷蔵庫の冷えた麦茶をコップについでゴクゴクと飲み干す。


ソファに腰を下ろし置いてあったあたしのスクバからケータイを探して開くと、時刻は1時40分を示していた。

途中アイツの背中で一回起きたけど、だいたい10時間近くは寝ていたようだ。



シャワー浴びたいしそろそろ帰ろうかなー。

ケータイをいじりながらそんなこと思っている時。




ガチャ


「ただいまー!
お、梓!まだ起きてんの??」


振り向いてドアの方を見ると、スタイル抜群でモデルのような風貌の女の人がリビングに入ってきた。

片手にコンビニの袋を下げているのがなんとも不釣り合いに見える。


「おかえり。
沙和ちゃん今日準夜勤なんだ?」

「そうそう!
明日は休みだからいっぱい買って来ちゃった!

どう?梓も飲む??」


袋からビールを取り出しておどける沙和ちゃんは、とても子持ちとは思えないほど若々しい。



そしてあたしが沙和ちゃんと呼ぶこの人物、信じられないのだけれど正真正銘柊介のお母さんなのだ。