スタートをきって走り出そうとした瞬間、同時に悲鳴が聞こえてきた。
思わず立ち止まって後ろを振り向くと、
「え…だ、大丈夫!?」
学校の模範生の様な格好をした女の子が尻もちをついたような状態になっていた。
…ってことは、この子が足音の正体ってことか!
何だよ、結構ビビったし!
俺超恥ずかしいわー。
ホッと安堵の息をもらしつつ、その子の側にかけよって目線を合わせた。
「ごめんな!
びっくりさせちゃったみたいで」
「あ…い、いえ!大丈夫です!
す、すみません!」
「怪我とかしてない?」
「は、はい!私は大丈………あっ!!」
喋っている途中で大声を出したかと思えば、いきなりバッと後ろを振り返る。
「あ、朝比奈さん!!だ、だだ大丈夫ですか!?」