その声の主がもう誰だか見ないでもわかるようになってきたことに対して私は、頭が痛くなる。
慣れって本当に怖いわ…。
心の中でソッとため息をこぼしつつ。
「本田くん、ちょっと離れようね?近いから…てか、急に抱きついたら危ないって何度言わせるの…?」
と、少し強めの口調で言い放つ。
「え〜、何でですか〜?」
甘えたようにギュッと私の背中に抱きつく彼にさらに頭が痛くなった。
…だから、近いからって言ってんじゃん!
諭すようにそう言った私の言葉もこの男には伝わらないらしい。
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