――…


購買で買った板チョコが入ったビニール袋をぶら下げて私は廊下を歩いていた。


…板チョコもれっきとしたチョコレートだもんね。それに美味しいし…!私は板チョコ好きだし…?


本田侑都がいる1年生の教室に向かう途中、私はそんな言い訳を頭の中で繰り返す。


「…そうよ。ようは、気持ちの問題よね。値段とか見た目とか気にしてもね〜」


なんて、呟いた瞬間。


「あさみ先輩!」


「…っ、キャッ…」


後ろからいきなり誰かが抱きついてきて思わず悲鳴を上げてしまった。