「…まぁ、いいけどさ。いつもお世話になってるんだから、チョコレートくらいあげなさいよね〜。私からしたらあんたの相手をしてくれる侑都くんにいつも感謝してんのよ?」


…瑞季、私がお世話してるんだってば。


そんなことを思ったが、もう反論するのも面倒なので、私はコクリと頷くと購買に向かって立ち上がった。


「ちゃんと、チョコレート買ってくるのよ〜」


瑞季に見送られ仕方なく私は、ブレザーのポケットをゴソゴソと探してみる。


あ、150円入っていた。ラッキー。


そう思いつつ一応、財布の中身も確認してみるが、フッと苦笑いを浮かべたくなるくらい入っていない。


…板チョコでいいか。