「真夕先輩!」



「な、何?」




「僕のこと、男の子って言ってくれましたよね?」




「え…言ったけど?」





その言葉を聞いた上城くんは、ぱぁっといつもの笑顔を見せた。



そんな笑顔に、わたしは少しだけ嫌な予感がした。





「じゃあ…」



そして、上城くんがわたしの方に近づいてきて、目線を合わせると…







チュッ



という音を立て、また笑顔を見せた。





「え…今の何?」



「キス、したんですよ」





わたしは、上城くんの唇が触れた頬を押さえながら、目を見開いて固まった。