そこには、数人の女子に絡まれている上城くんと一之瀬くんがいた。




「ねぇ、あれって逆ナンされてるんじゃない?」



「えっ、そうなの?」




さすが……



学校でもモテるだけあって、どこにいても女子はほっとかないんだな。





なんてそんなことを思っていると、



上城くんがわたしたちに気付いて、話しかけてくる女子におかまいなくこちらに向かってきた。




「こんにちは、今日のデート楽しみですね!」



「うん。そうだね」




上城くんに無視された女子が、わたしをすっごい睨んでくる。





それは逆恨みですけどね…





だけど、上城くんも無視はないよ。



せめて、一之瀬くんみたいに丁重にお断りすればいいのに…