案の定、一之瀬くんまでもがこんなことを言い出す。





「ふーん…じゃあそのデート俺も行く。文句は…ないよな?」




誰もがその声に背筋が凍るような威圧感があって、わたしたちは「はい…」と小声で呟いた。





実際に、その声は上城くんに向けたものだったけど、



当の本人は、相変わらずニコニコしながらわたしに抱きついている。





……この子強いぞ。




まぁ、そんなこんなで、結局ダブルデートをすることになってしまった。






わたしは行くなんて一言もいってないのに…





そんなわたしの意志なんて関係なく、あっという間にダブルデートの日はやってきた。