ーーー 藤也は、私にとって初恋の人だった。 小さい頃から泣き虫だった私を、藤也はいつもかばってくれた。 優しくて、元気な藤也。 私は、藤也だから好きになったんだよ。 この思いに気づいたのは、中学三年のとき。 あの時の私は、『幼なじみ』と言う立場に安心していた。 だから、言わなかった。