気がついたらもう、家の前。



いつの間にか頬を伝っていた涙を拭いて、家に入った。





「ただいま!」




いつも通り、明るく言った。




いつまでも、くよくよしてちゃ駄目だよね。



そう自分に言い聞かせながら。