気分も落ち込んでいたことだし

切り替えにと思い手伝うことした

「花村サン、突き指したりしたら困りますんで

少しストレッチとかしましょか」

ボールを床に置き

指をグニャッと手の甲に寄せる動きを見せた

指示された通りに手や腕、

軽くアキレス腱のストレッチをした

「ほんまはもっと

ストレッチとかしときたいとこやけど

日向子サン制服やし、やめときましょか」

…え、

「いやです? 名前呼び」

さらっときく右京

このときにはもう彼のペースに

巻き込まれてたんだと思う

「別にいいですけど」

彼はまたにっと笑った

「ほんなら始めましょか」