「加藤です。
加藤亜紀。」
本当に計算されたように
ニコッと綺麗に笑い、俺とマモルを交互に見る彼女。
会えた、会えたんだ、本当に。
「あれ~?
かいちょー顔赤いですよー!」
「うわ、ゆーいち!
お前ってホントどこまで素直なんだよ!
すげーな!」
彼女と目が合うたび、
なぜだか胸が激しく高鳴った。
「昨日はほんとにありがとうございました。」
「あ、いえいえ…。」
「無事、たどり着きました。」
「あ、それはそれは…」
加藤亜紀、か。
「マモル、教室もどろ」
「え?なんで?」
「なんでって、HRだろ、普通に」
「お前ほんとに真面目だなー」