彼を見た第一印象は、それだった。 柔らかい、暖かい雰囲気を身にまとった彼の頭に乗った桜の花びら。 優しそうに笑うその人は 名乗ることも、名前を聞くこともなく ただ、横にいてくれた。 彼の笑顔があまりにも暖かくって、 彼のそばは居心地がよくって、 だから私は、ほんの少し休むつもりだったんだ。 本当に、ほんの少しだけ… 亜紀からみた世界