「りゅうせいぐん?」
あ、流れ星のことか、と確認すれば
そんなことで連絡してきたのかと疑問が芽生える。
『うん。朝からずっとニュースで言ってたのに』
朝からずっとって。
昼間はデートしてたくせに。
そんな風に思う俺は、
ひどいやつだろう。
だけど。
「昼に起きたからさ」
『アハハ、やっぱりグータラしてるんだ』
笑う彼女の顔を思い出せば。
あっさり彼女への不満は消える。
馬鹿だよ。
ダメ男だ、俺は。
そんな奴だから、聞いてしまいそうなんだ。
なぁ、加藤。
『ねぇ、会長』
お前は、本当に。
「ん?」
『この辺で、流星群がきれいに見えるのは、どこですか』
本当に、彼氏のこと
好きなの?
って。
聞きたかったのに。
尋ねられた疑問に
胸が痛んだ。
加藤、もしかして。
彼氏と見に行くの?