あの飛行機事故で助かった人はいなかった。
そう、僕の幼なじみは二度と
僕に笑顔を向けることもなく
「ユウーっ!」って呼ぶことも
僕と話すことも、
一緒におやつを食べることも
夜中に2人でゲームをすることも
こっそり悪戯することもない。
僕の家に泊まりにくることもないし
家族みんなで出かけることもない。
僕の手の届かないところに行っちゃったんだ。
僕の中で時間が止まっても
外の時間はあざ笑うかのように
あっという間に過ぎていく。
僕の周りはほぼ元通りになっていた。
ーーーー僕を除いては。
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