「えーと……ん?井川だっけ?」


「井上だよ!もうそろそろ覚えてね!」


「じゃあ、井上。私のお昼休みジャマしないで」


「えー!あたしシロちゃん以外にお友達いないのにぃー……うぅ」



左隣から鼻水を啜る音が聞こえる。


左方面にポケットティッシュをぽいっと投げておいた。


それを嬉しそうにとる地味子、もとい井上。




私が昼寝タイムを満喫しようとタオルケット をスクールバックから取り出したところ、

井上に背中をバシバシ叩かれ、上記の会話に至る。



「友達いないんだ……かわいそ……」


「シロちゃんんん!寝ないでえええ!」


「はあ……」