そして、真樹の手は私を優しく包み込んだ。


「ごめん、桜。でも、俺浮気なんてしてない」


「…じゃあ、なんでこんなに匂いがするの?」


それだけ近づいていたってことでしょ?


「あいつずっと俺の隣にいたから」


「じゃあ…襟ものと口紅は何?」


「知らないうちに付けられてたんだって」