私達の出会いはそんな感じだった。



偶然にも同じクラスだった彼、上村琉司。



それから私達は自然と一緒に居る事が多くなった。



なかなか友達の出来ない私を気遣って琉司はそれとなく私に声を掛けてくれる。




気が付けば、クラスの中で一番の親友は琉司になってた。




互いにひとりで居る事が多かったから、余計に。





そして、私は『親友』と彼の事を位置付けていたけど、どうも彼は違ったらしい。




それに気が付いたのは、夏休みに入る少し前の放課後。



期末テストも終わり、肩の荷が降りたそんな昼下がり。



いつもの様に帰り支度をしていると、突然琉司から声を掛けられた。





「なぁ藤井、一緒に帰らないか?」