慌てて口を手で塞いだけど、思った事が全てを口からもれていて、彼もげげそうに私を見ていた。



「なんだ、ふたりは知り合いなのか?」



先生が妙に厭らしい目付きで私達を交互に見る。




それを軽く無視をした。




先生の癖になんでそんな目で私達を見るのよ!



そう言いたいけど、言ったらきっとまた厄介な事になる。




けど、目の前の彼からは小さい声で「…いいえ」なんて聞こえて来て、



彼は私の事を覚えてないんだ。なんて思ったらなんだか少し悲しい気持ちになった。




……あり得ない気持ちなのに。