今までまったく話すことのなかった薫くんと少し関わりをもつようになった。
きっかけはほんの些細なこと。
その日も塾だった。
あたしは相変わらず、先生の近くにいた。
そしたら、薫くんが先生に質問にきた。
つまり、先生の隣でやってるあたしの前に来るってこと。
先生が薫くんに絡む。
その流れで、少しあたしも話す。
そんなことが3日連続で続いた。
その3日間のうちの2日目。
薫くんが塾でギターを弾くってゆー話に。
あたしもそのとき初めてちゃんと話すことが出来た。
「明日、本当にやるの?」
「もちろんっ。楽しみにしとくっ。」
「ハードル下げてよー。」
これが薫くんと2人で交わした初めての会話だった。
きっと、このときから惹かれ始めていたんだと思う。