「なるほどね」 僕らの前の座席で、二人はなか良さそうにしゃべっている。 「友達の恋は、応援したいんだ。恋とか、まだ全然わからないんだけどね」 「そっか」 まだ全然わからないって、誰も好きでないってことなのかな。 真音の気持ちはいつもまっすぐだから、僕はどうすることも出来ない。 僕の入る余地は、あるのだろうか。