「…さっきのこと、誰にも言わないでね」


歩きながら小さな声で、真音は呟いた。


「さっきのことって…耳のこと?」


「耳は、生活には支障がないから平気」




「じゃあ何…………」


言いかけて僕はピンときた。


「僕のこと、魔法使いって言ったこと?」