真音は逃げたと言った。

自分は、音楽から逃げた、と。


小さな肩を震わせて、そう言った。


僕は、何て言葉をかけてあげたら良いのだろう?


大丈夫?

僕も同じ?


どれも真音にはふさわしくない気がした。