「もう元気になった!行こ!」

真音は立ち上がる。

「…僕でいいの?」


僕のつぶやきに近い声を真音は聞き逃さなかった。

真音は僕の手を引っ張りながらずんずんと観覧車のところへ歩いて行く。

「私は翼と乗りたいの!」

そんなことを、真っ赤になりながら言った。