「…翼、昨日のことなんだけどさ」 ずっと気にしていたことを真音から話されて、少しどきりとする。 「昨日のことは、忘れていいから」 真音は歩くのをやめ、僕の瞳をとらえる。 風が真音の髪をなびかせる。 その姿は、綺麗だけど、僕にとって少し儚かった。