「ねぇねぇ、聞いてよ」
うわ、はじまった……。
「うん、なになに!!」
「あのねー!ジャーン!!!昨日ね、1周年のお祝いしたんだけどぉー、しゅんがね!指輪くれた!!!」
「あ!指輪!!めっちゃかわいい!!よかったじゃん」
わたしは女優よ、女優。
のどか。ダメよ、ひきつっちゃ。自分のことのように喜ばなくちゃ。
「いいでしょー!!まあ、しゅんが、私じゃないと無理とかいうから別れられなくて結局1年たったけど、昨日ももう話さないとかいうからぁ。まだ別れられない、みたいな?」
「へ、へぇー!!ゾッコンだね!梨花の彼氏!!わたしもそんなこといわれてみたい!!!想像しただけで…きゃーーーーー!!!…っじゃなくて!なんやかんや言ってラブラブじゃーん!羨ましいーー」
やればできるじゃんわたし!
もうハリウッドいけるよ!わたし!
てか知ってるからね!りかが、彼氏に夢中すぎて、言ってることとやってること真逆なことくらい!!どうせ、「しゅーん♡だいすき♡りか、しゅんがいなかったらやだ」ぷらす上目遣い、とかやってるんでしょ、バカヤロー!
この流れは…わたしになんで彼氏ができないかになる…はず…