「えっへへーっ。壱吾クン、明日は見知らぬストーカーさんに一杯期待しててねっ」
苺ちゃんは見るからに浮かれた足取りで去って行った。
…俺のストーカーなんてオマエしかいねぇじゃん……
と壱吾クンは内心尤もな事を突っ込みつつ、苺ちゃんが消えるや否や頭を抱えた。
……だぁぁぁぁぁ――――
シクッた。
考え事をしていたトコロに質問された所為でうっかり口が滑った。
よもや食い物の話をしていたこともすっかり忘却していて。
『壱吾クンの大好きなモノってなぁに?』
『……苺』
目の前の。
直ぐ真っ赤に熟れて、甘くて酸っぱい苺ちゃん。