もはや明日はブラックホールだな…
と壱吾クンがおおよそ覚悟を決めた時。
「何をやってんの。」
呆れ声がして、モリモリの煮物を持ったママさんが冷やかな顔で立っていた。
「え~?男同士の―――」
「ア・ナ・タ?」
「………。」
ぶーっと子供みたいに口を尖らせ、パパさんは渋々手を引いた。
ご家庭のパワーバランスが垣間見えたね。
この家で最強はママさんだ。
「ゴメンナサイね、壱吾クン。この人ちょっと苺ふぇちで。」
親バカ通り越してフェチと来た。
もはや壱吾クンが彼に好かれることは永久無限にナイだろう。
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