…些か不審なモノを感じたが話しかけられるワケでもなく、壱吾クンは改めて歩を進めた。



後ろを気にしながら。




…付いてくるし。



脳内サントラ『森のくまさん』

…え?
それ、壱吾クンがまさかのオジョウサン?



暫く黙って後をつけさせていたが、「ふぎゃぅ」という変な悲鳴が聞こえて、振り向けば苺ちゃんがずっこけていた。



ので、慌てて戻った。







「ぁぅぅ……いたいよぉ…」







………コイツは子供か。



………かわいい。







そんなことを思いつつ壱吾クンは倒れたまま半べそをかいている苺ちゃんを抱き起こしてやった。





想像通り軽くて、想像以上に華奢で、血流がどくどく早くなる。