俺は毎日織のところに通い続けた。

もう看護師さんたちにも名前を覚えられてしまった。

今日もいつものように病院を訪れると、「あら、葵くん、こんにちわ~」なんて声をかけられる。「こんにちわ」と軽く会釈して、俺は織の部屋へと向かった。



織の部屋へ訪れてすることは、主に学校の話や部活の話、近所にできた新しい店の話など、他愛もない話ばかりだった。