「何かあったのよね。」
「はい。」
「病気のこと聴いた?」
「いえ。詳しくは知らないと。」
「気づいてるでしょ?」
「……はい。」
「天宮さんはね、心臓の病気。治らないの。」
「……。」
「この事、聴いたとき天宮さん泣かなかったの。
普通、病気が治らないのって聴いたら泣いちゃうよね。
けど、泣かない。
泣いたとこを見たのは昨日が初めて。」
初めて?
一度も泣かなかった?
「あの子なら親が亡くなっても泣かなかったかもね。」
親が死んでも……?
「でも、貴方のことで泣いたのよ。
余程、大事だったのね。」
大事?俺を?
「目を冷ますまで告白は待ってね。」
バレてたのか…。