「んじゃ貰う。」なんて言うはずもなく、無視された。 「お願い…もらって下さい。」 「何でだよ…」 そう聞かれたのに答えなかった。 代わりに、斉藤くんの胸に絵を押し当てた。 「…………ありがとう」 !!そんなこと言われるのは久しぶりだったから、ポロポロと涙が出た。 「そ、そんなにもらって欲しかったのかよ…」 ふるふると首を横に振る。 「あーもうわかんねぇ」 そういいながら人差し指で涙を拭ってくれる。