「ねぇ。そろそろ、絵描いていい?」



「絵?」


「うん。色塗りだけど」



「あぁ。出来たら見せろよー。
寝てるから。」


さっき、何してるのか見たい。って言ってたくせに。


見られなくて済むから言わないけど…



「んじゃ。お言葉に甘えて。」


夜中見た、景色を思い浮かべて色を塗っていく。






この時、もう斉藤 神矢って人の存在を認めてたんだ。


久しぶりに笑わせてくれた人。
笑えたことが嬉しくて許してた。



けど、そのせいで嫌なことがあるとも思わなかった。