「雫、ここに座って。いつから調子悪いの?」

椅子に座り、質問に答えた。

「今日起きたら、喉が痛かったんだけど、こんなになるって思ってなかったから仕事に行ったの。だんだん体が辛くなってきたの」

渉はカルテに何かを書き込むと、

「朝の段階で、仕事に行かず、俺に電話しろよ。はい。熱図って」

体温計を渡され、わきにはさんだ。

「渉、忙しいじゃん‥」

「忙しくっても、雫一人なら診れるし、雫のためなら何でもするよ」

「ごめんなさい‥」