杏花に出会う前の俺なら誰とでも遊べたのに…


「蒼依君、どうしたの？」


あっ、忘れてた。


上目遣いで聞いてくるコイツ。久田玲菜


杏花に別れを告げられたその日、コイツは俺の家の近くにいた


それからというものくっつきっぱなしだ


杏花なら喜ぶけど、コイツは正直嫌だ


なんて考えながら気付けば夏休みは終わっていた



学校が始まってもコイツは離れる気配がない


クラスが違うから授業中は楽だが…


机の中を見ると可愛らしいメモ用紙が入っていた


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歩香ちゃんは
あたしの家に
居るからね。
杏花
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歩香のこと忘れてた


だけど、歩香の居場所が分かっただけでも良いや


杏花のことも気になっていたが久田が俺から離れないからどうしょうもない。