「そうそう、優真くん、今は近くまで引っ越してきてるらいしよ??」
食事中、お母さんからこんなことを報告された。
「北海道から!?」
「えぇ、また、転勤で近くまで来てるらしいの。
このまま、またこの町に戻ってきてほしいわね」
「うん」
優真は、小6、あたしが小5の時に
優真のお父さんの仕事で北海道まで転勤することになった。
優真のお父さんはずっと転勤の話があって頑張って断り続けてきたけど
優真が中学にあがるのが時期的にも良かったし、その時は本当に大事で断れなかったんだって。
「優真くん、格好良くなってるでしょうね~」
「うん、優真お兄ちゃん、格好良かったし!!」
お母さんと夏美の会話なんて聞こえないくらい、嬉しかった。
優真が近くまで来てる。
そう思うとドキドキして仕方がなかった。