手入れの行き届いた肌はなめらかで、薄く差し込んだ昼の日差しに反射して
艶を見せていた。
「岡崎金属について何か聞いてないか」
「聞いてるわよ。気になることがあるの?」
「あるから聞いたんだ。もったいぶらずに教えて欲しいね」
彼女の膝頭から、ゆっくりと腿の内側へと唇を滑らせながら、気になる取引先の名を口にした。
普段日の当たらない、真っ白な足の付け根へと唇がたどり着く頃、ふふっと笑ったかと思うと、くすぐったそうに身をよじり彼女は体の向きを変えた。
「もったいぶってなんかいないわ。貴方が私に聞きたがる理由を言わないからよ。
ねぇ、何を始めるつもり?」
「珠貴にはかなわないな。何か始めるってどうしてわかった、珠貴の得意のカンか?」
向きを変えたことで、目の前に現れた彼女の腰を持ち上げた。
「情報をつなげただけ。ある席で、岡崎のおじい様の容態がよくないと聞いたの。
そのあと、属株が妙な動きをしたの。たいした変動じゃなかったけれど、様子見ってところかしら。
そして、貴方が私に聞いた……岡崎のことを聞いて……ないかって、あっ……」
彼女の腰が戦慄き 私の手を潤していく。
抑えきれずに漏らした声に質問をやめ、一瞬の快感のため気持ちを集中させた。
私と対等に話をしながら体の関係も対等でありたいと、彼女には常に強い姿勢が見えるが、こればかりは私が優位に立たせてもらう。
いつもは決して見せることのない、珠貴のすがるような手に指を絡ませ、
体を揺らし彼女と同調させる。
見えないはずの閃光がほとばしり、短い快楽の時は刹那に過ぎ去った。