それから数分して,私が呼ばれた。 喉が赤いねと言われた。 咳は出るか,鼻水は出るかと聞かれた。 ―俺にうつせよ。- 心臓のドキドキは取れなかった。 診察が終わって,病院の目の前の薬局で薬をもらった。 カケルくんと目を合わせられない。 咳をしてしまうと,カケルくんが大丈夫?と声をかけてくれた。 それがうれしくて、わざと咳をしたくなった。 気がつくと,私たちは家路についていた。