怒りよりも悲しみが勝っていた。
雨の音が私の思考会ををごちゃごちゃにする。


「アハハハハ!!!」
「!」

悠が教室に入ってきた。

「ゆっ」
「あ!!悠チャン!!」

話しかけようとした瞬間,私の後ろから男子の声がした。

「今日なんかある!?これからみんなでボーリング行こうぜって話してたんだけど。」
「ボーリング!?いいねぇ♪」


「全然なぁんもないよ!いくいく!!!」




「・・・・・・。」





あー・・・悠がいなくなった。本当に。



私はすとんと席に腰を沈めた。


下を向いていた私は,申し訳なさそうに見つめていた悠の視線にまったく気がつかなかった。


雨の音が妙に激しく私の耳に聞こえ始めた。

フイに外を見た。







外は真っ暗だった。