「んね見てみて!」

私はカバンをあさり始めた。

「じゃん!!」

「!」

「バスケット雑誌!!買っちゃった。」


カケルくんは一瞬驚いた顔をした。

「・・・?」

「お前勉強家だな。」

「へへぇ~ん。」

「それなのになんで赤点を・・・」

「ソレいわないで!!」




それから約2時間くらい体育館のバスケ部の部活の『音』を聞き,人気がなくなったのを見計らって,いつもの秘密の入り口から秘密の場所へと侵入した。




「さて?」

「?」


カケルくんは体育館の隅の壁によりかかって座り込んだ。


「勉強の成果を聞こうか?」

「ベンキョー?」

「雑誌でバスケ勉強したんだろ?」


私は嬉しくなって犬のように彼の横に座り込んで雑誌を広げ始めた。